「母と暮せば」 山田洋次監督のヒット映画が舞台化
富田靖子・松下洸平 母と子の絆で平和を問う

富田靖子さんと松下洸平さん
「お母さま方や、若い方々に見ていただきたい」と話す富田靖子と松下洸平

 劇作家・井上ひさしの構想を受け継ぎ、山田洋次監督が製作して大ヒットした映画「母と暮(くら)せば」(2015年)。長崎で被爆した母と亡き息子の心の交流をつづった感動作が舞台化され、12月11日(火)、兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール(阪急西宮北口)で上演される。

 母親役・富田靖子と息子役・松下洸平の二人芝居。終戦直後、助産師として働く母の前に、3年前の原爆で亡くなった息子が亡霊となって現れる。心を躍らせる二人だが、“再会” の理由が徐々に明かされて……。演技を前に富田は「幽霊でも息子に会えたら本当にうれしいと思う。ただ、あの時代に生んでしまったことへの後悔、自分への責めが巣くっていたのでは」と母の複雑な心境に思いをはせる。「戦争という史実を描くところがたくさんあり、今を生きる僕たちに大切なことを教えてくれます」と松下。
 作は畑澤聖悟、演出は栗山民也。富田がはかなさを漂わせつつも芯が強い母を好演し、テレビ、音楽にも活動の場を広げる松下が悩み多い等身大の青年役に挑む。平和を問いかける注目作に二人の絆がどんなページを加えるのか。




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